メタルコアとは?わかりやすく解説します!

こんにちは。

メタルコアというジャンルを聞いたことはありますか?
昨今のラウドロックの人気増加に伴い、その言葉を聞く人も増えてきたと思います。なんとなーく激しい音楽?みたいなイメージを持っていてもそれがどんな意味なのか、どんな音楽を指すジャンルなのかよくわからないひとって多いと思います。

実は僕も昔はそうでした。
なので今回は自分のためにも詳しく解説してまとめたいと思います。

メタルコアの定義

Wikipedia先生に聞いてみた

もともとメタルコアというジャンル自体が英語圏から生まれたジャンルなので英語での説明の方が詳しいです。なので英語版Wikipediaに書いてある内容を私が自分なりに和訳したものを載せますね。

Metalcore is a broad fusion genre of extreme metal and hardcore punk. The word is a blend of the names of the two genres. Among other genres blending metal and hardcore, such as crust punk and grindcore, metalcore is noted for its use of breakdowns, which are slow, intense passages that are conducive to moshing.[1] Pioneering metalcore bands—such as Integrity,[2]Earth Crisis and Converge,[3][4] all of which had formed by 1990—are described as leaning more toward hardcore, with their style sometimes being called metallic hardcore, whereas later bands—such as Killswitch Engage, All That Remains, As I Lay Dying, Bullet for My Valentine, and Parkway Drive —are described as leaning more towards metal.[5]Pantera[6] (who influenced Trivium, Atreyu, Bleeding Through and Unearth) and Sepultura[7] have been particularly influential to the development of metalcore in the 2000s, which saw many bands in the genre achieve considerable commercial success.

和訳
メタルコアは、エクストリームメタルとハードコアパンクのハードコア・パンク(ハードコア)とが深く混ざり合ったジャンルである。メタルコアの言葉自体がその2ジャンルの名前の融合である。
その2つ以外のメタルやハードコアの融合であるジャンル、例えばクラストコアやグラインドコアの中でもメタルコアはブレイクダウンの使用において、名前が挙げられることが多い。ブレークダウンとは、曲の中でテンポが遅く、激しい部分であり、多くの場合モッシュを引き起こす。

1990年代に生まれたIntegrity、Earth Crisis、Convergeなどといった先駆的なメタルコアバンドはしばしば”メタリックハードコア”と呼ばれるような彼らのスタイルから、よりハードコア寄りと評されることが多い。
一方で、Killswitch Engage、All That Remains、As I Lay Dying、Bullet for My Valentine、Parkway Driveなどのその後のバンドはよりメタル寄りのバンドと評される。

Trivium、Atreyu、Bleeding Through、Unearth、Sepulturaなどから影響を受けたPanteraは多くのメタルコアバンドが商業的に成功をした2000年代のこのジャンルの発展に特に影響を与えている。

解釈

上記の直接的な和訳ではわからないと思うので、少し解説を入れたいと思います。

まずエクストリームメタルというのはヘヴィーメタルのサブジャンルをを大きなくくりでまとめたものです。例えばスラッシュメタル、デスメタル、ブラックメタル、ドゥームメタルなんかがまとめられたものがエクストリームメタルですね。

ハードコア・パンクっていうのはカッコをつけいるのでわかると思いますがハードコアと同義です。ハードコアというのはパンクロックミュージックのジャンルで、1970年代に生まれました。 Bad Brainsとか初期のNOFX、Senses Failなんかがここに当てはまります。

この2つのジャンルを混ぜて、

(エクスリーム)メタル+(ハード)コア=メタルコア

となるわけですね。

ブレイクダウンについてはこの後に音楽を実際に紹介するときに聞いて理解してもらった方が早いと思いますが、簡単なイメージで言ったら、おーーーきくヘドバンするところという認識でいいと思います。
ない場合もありますが、激しいスクリームボーカルと、刻むようなリフとツーバスがシンクロするところです。

メタルコアの歴史のところにはほぼ全てアメリカのバンドが書かれていることからもわかるようにメタルコアはアメリカで発展したジャンルです。
したがって日本では馴染みがあまりありませんが、日本のラウドロックのバンドでもメタルコアのバンドの影響を受けたものは数多くあります。

さらに、メタルコアというジャンルは日本ではほとんど使われていません。その理由として日本にはラウドロックというジャンルの存在があります。現在日本ではメタルコアという言葉が若干使われるようになってはきたものの、基本的にメタルコアというジャンルはラウドロックというジャンルの中に包括されているものとして理解されています。

いいか悪いかの話は置いておいても、正確なジャンルの理解を妨げているということは否定できないでしょう。

そこらへんの理由なんかも含めてラウドロックに関しては別の記事を書いています。
ぜひそちらをご覧ください。

ラウドロックの意味をわかりやすく解説します。

メタルコアの特徴

ボーカルの特徴

メタルコアバンドのほとんどがそのジャンルが発展した1980年代から、一般的なジャンルとなった1990年代から現在に至るまでスクリームボーカルを採用しています。
むしろスクリームボーカルの一切ないメタルコアバンドを見つけることのほうが難しいくらいです。

現在では、数多くのバンドがスクリームボーカルに加えて、クリーンボーカルも組み合わせた楽曲を演奏しています。特に曲中のブリッジやコーラスの部分で用いられることが多いですね。

めちゃくちゃかっこいいスクリームボーカルから一気にいい声のクリーンボーカルに変わるところや逆にいきなり激しいスクリームボーカルに切り替わるところなどはメタルコアの醍醐味とも言える部分だと思います。

そのためにクリーンボーカル担当のメンバーとスクリームボーカル担当のメンバーが分かれているバンドもよく見られます。

楽器や演奏形態の特徴

ギターはチューニングを下げ、ソロはあまり重視せずリフをメインとして使用しています。
チューニングはドロップDからBの範囲がよく使われますが、それ以上下げるものや7弦、8弦のギターが使われているバンドもよくいます。

ドラムのリズムもツインペダルではツインバスを前提としたものを採用しています。弦楽器の刻むようなリフに合わせてバスドラをツインで踏むのはもはや定番ですね。
一般的に、メタルコアのテンポ、BPMはスラッシュメタルのものよりも遅い傾向にあります。
全体のテンポは遅くしつつ、ブラストビートなどを使用することで疾走感のある早いテンポの場面を作ったりしています。

典型的なメタルコアバンドの楽曲集

All That Remains-This Calling

メタルコアを語るならばAll That Remainsは外せません。
この楽曲は映画「SAW3」の主題歌でもあります。
それもあってMVはちょっとグロいですね(笑)

初手から始まるど迫力のスクリームと刻みリフにツーバスの音圧
そして畳み掛けるようにエモーショナルなクリーンボーカル
マジでえげつないです。
7年前の楽曲ですが今でもまったく色褪せません。

そして2:10あたりから始まるのが先ほども述べたブレイククダウンです。
このように、スクリームボーカルが入る場合もありますし、楽器のみのブレイクダウンもあります。
ボーカルのフィリップもめちゃくちゃ頭振ってますね。

このバンドは日本にも何度か来日しているので見たことがある方もいるのではないでしょうか。
また来日してくれるのを願う限りです。

Bullet for My Valentine-Waking The Demon

BFMVは鉄板ですね。
どの曲を紹介するかすごく迷いました。
このバンドは多くのメタルコアバンドとは違いギターボーカルの4ピース編成です。
ボーカルのマシューはギターも歌も信じられないくらい上手いんですよね。
ライブでも完璧にこなしています。
喉を痛めた過去があるため、ライブでのスクリームボーカルは他のメンバーが行っていますが、音源に収録されているスクリームボーカルは全て彼のものです。

このバンドも何回か来日しているのでまた日本で見れる機会が訪れるでしょう。

Black Veil Brides-Legacy

BVBはヴィジュアルが他のバンドには見られない奇抜なものになっていますが、サウンドはゴロゴリのメタルコア。
ちなみに見た目はKISSに影響を受けたらしいです。
現在はもう少しキャッチーな見た目になっています(笑)

こちらも2:28あたりからブレイクダウンが始まりますね。
その後のマラソンのようなツーバスの連打は流石の一言。

このバンドも同じく来日経験があります。さらにボーカルのアンディーは自身のソロプロジェクトでも来日を果たしています。

Blessthefall-Promised Ones

こちらは完全に私の趣味で追加させていただきます。

綺麗に透き通ったボーカルに見事なまでの破壊力を持ったギターサウンド、バチバチのバスドラムなど私の大好物です。
クリーンボーカルが近い声質のため、Sleeping With Sirensに似ているなどと言われますが、メタルコアの特徴を押さえた上で聴き比べてみると全く違うジャンルであることがわかると思います。

去年発売されたアルバムも最高の出来でした。

こちらもスクリームアウトフェスなどで来日経験があります。

まとめ

メタルコアって一体どういう音楽なのか、分かっていただけましたでしょうか。
メタルコアとその他のジャンルはぱっと見とても近くて混合されてしまいがちですが、詳しくなってくるとだんだんその違いがはっきりと分かるようになります。

音楽をジャンルで分けることに個人的には大きな意味を見出すことはできませんが、ジャンルについての理解を深めることで、自分の好きな音楽を見つけやすくなります。
同じジャンルの中の音楽は多かれ少なかれ共通点、似ているところが多いですからね。

メタルコアってめちゃくちゃかっこいいですよね。
僕は大好きなジャンルです。
ギャップ萌えなんていう言葉もある通り人ってギャップに弱いなとつくづく思います。メタルコアというジャンルでは甘く歌い上げるパートと激しいブレイクダウンのパートの差が激しく、メリハリの効いた楽曲が多いです。そういうところが私の惹かれるところです。

もし、上記で挙げたバンドの中に気に入ったバンドがあるのならばメタルコアというジャンルの中で他のバンドも探してみてください。
きっとさらにあなたの好みのバンドが見つかることでしょう。

それでは

About the author

日本の大学を休学してスノーボードするためにノルウェーで1年間生活。腰椎分離症になってしまったため、現在は様子を見ながらニセコで滑っています。プロでもなんでもないですが、行けるとこまで行ってやろうと毎日滑ってます