平日早朝、都心へ向かう電車なんかは特に混み合います
出勤される方や通学される方は混み合った電車に詰め込まれて不快な思いをする方も多いと思います。
正直混雑という理由だけで朝会社や学校へ向かうモチベーションが削がれます。
私はパーソナルスペースが広い方なので単純に周りを人に囲まれているだけでもストレスです。
毎朝精神を削られている気分になります。
私個人の感想はどうでもいいとしても、同じように考えている人は多いはずです。
今回はそれを解決または少しでも改善できるような方法を考えてみました。
現状の通勤ラッシュの状況(首都圏)
【混雑率ベスト5】
線名
最混雑区間
ピーク時混雑率(%)
1位
東西線
木場〜門前仲町
199%
2位
総武線(緩行)
新小岩〜錦糸町
199%
3位
横須賀線
武蔵小杉〜西大井
193%
4位
小田原線
世田谷代田〜下北沢
191%
5位
中央線(快速)
中野〜新宿
188%
(注)混雑率は最混雑時間帯一時間の平均
国土交通省の「東京圏における主要区間の混雑率(平成27年度」より
混雑率の目安として180%が折りたたむなど無理をすれば新聞を読める程度、200%が体がふれあい相当圧迫感があるが、週刊誌程度ならなんとか読める程度、だそうです。
ちなみに混雑率が100%とは定員乗車(座席につくか、吊革につかまるか、ドア付近の柱に捕まることができる)という状態です。
いかかがでしたでしょうか。
あなたが乗っている電車は書いてありましたでしょうか。
この調査では最高混雑時間帯一時間の平均であり、電車の一本全体の輸送量と乗車量をもとに計算しているので、当然もっと混む電車や車両があります。
地獄ですね。
対策として各鉄道会社はダイヤを組み換えて本数を増やしたり、分散乗車を呼びかけたりしてできることはやっているという印象ですが、あまり劇的な効果が見られていないという気がします。
というより、本来であれば改善しているはずなのですが、それよりも速い速度で首都圏へ人が集中しているため効果が出にくくなっているのではないかなーと個人的には思っています。
混雑によって起こる問題
少し混んでいるだけならば譲り合いの精神でお互い寛容の心を持ちましょうなどと言ってお茶を濁すことも可能ですが、現在の混雑率の状況を鑑みるとそうも言ってられません。
でも具体的にどのようなことが問題となっているのでしょうか。
ここで、混雑を原因として起こる問題をいくつか考えてみます。
①単純に乗車していて混雑が不快
満員電車の何が嫌って普通に混雑が不快です。
他人の咳や吐息がかかったり、女性の髪が顔をなでたりします。
他には足を踏まれたり、座っていた場合に隣で寝ている人がもたれかかってきたり。
あとは電車が揺れたときに踏ん張らずにそのまま体重をかけてくる人の多いこと。
降りる駅に着いたときにドアが遠くて人にどいてもらわないと降りられない。
逆に降りる駅ではないのに後ろに降りる人がいたときにどくために一度車両から降りなければならない。
などなど
社内での不快感を列挙するとこんなものですかね。
②痴漢の発生が多くなる
警視庁の電車内の痴漢撲滅に向けた取組みに関する報告書(2011)によると、67.1%が「通勤・通学の路線」で56.2%が「通勤・通学の時間」(複数回答)に痴漢行為に及んだと言います。
これは実際に検挙された被疑者からの取り調べによって得た結果なので、実際に起こった痴漢被害とは数字にずれがあることは考慮しつつも通勤通学の時間は痴漢が多くなることは間違いないことでしょう。
混雑していると犯行に紛れることができますし、私の友達も痴漢被害にあったのは混雑していた電車内でした。
こちらは女性専用車両も用意されているので対策は多少されていますが、必ずしも女性全員が女性専用車両に乗るわけではありませんし、痴漢されたくなければ通常車両に乗るなと言う議論は見当違いです。
あくまで通常車両で痴漢は発生しますし、その率を減らすことが目的ですから。
③遅延が発生しやすくなる
国土交通省の遅延対策ワーキング・グループ 最終取りまとめによると、3分〜10分の範囲の遅延の原因の半分近くが混雑や混雑に起因するドア挟みによるものになっています。
10分程度の遅延ならばという意見もあるかと思います。
しかし、遅延は嫌なものです。
もし混雑が解消され、遅延が少なくなるのであれば好ましい限りです。
いろんな対策を考えてみた
できるだけたくさんの対策を列挙してみます。
本当に実現可能かどうかはここではあまり考えずに提案だけしていきたいと思います。
1. 電車の本数、車両を増やす。
純粋に輸送量を増やして混雑を解消するという提案です。
これは現在すでに限界に近いレベルで増やされているので難しいと思います。
もし実現するとしたら
より短い車両間隔で電車を走らせられるようにする、ホームと車両を伸ばしてしまう、等が考えられます。
あとはホームは伸ばさずに車両を伸ばして、一つの駅で二回停車してズレるようにして一本の輸送量を増やす、とかですかね。
結局効率悪くなりそうですが。
よく人が乗る駅とよく人が降りる駅だけホームを伸ばして、ホームが伸びていない駅では乗れない、降りられないようにするとかも有り得そうです。
2. 電車を縦に伸ばして2階建てにする
新幹線のように電車も2階建てにして輸送量を約2倍にするという案です。
上の階はより料金を払えば確実に座れる指定席形式にする、なんて収益も上がりそうですし通勤通学の時間をゆっくりしたいという人も多いはずですから面白そうです。
逆に横に広げることもできそうですね。
3.電車内にクロークを設置する
電車の中の混雑で荷物のせいで、、、ってなる場面て多いと思うんですよ。
リュックを背負ったまま乗車してくる方や大きなトランクを持っている方もいます。
それを防ぐために網棚に荷物を置いたり、リュックなんかは手前に持ってきたりなどをして対策するのですが、もし電車内に荷物を置けるスペースがもっとあれば車内はもう少し快適になるのではないかと考えました。
例えば荷物にRFIDタグ等電子タグをつけて、携帯で降りる駅になったら自動でドア付近または電車の外側に荷物が出てきてそれを取り出す。
降りる駅や荷物の受取の制御はSuicaなどのICカードとケータイを連携させて行います。
降りる駅の指定はICカードと連携させたスマートフォンで通信をすることによって知らせて、荷物の受取のタイミングでICカードを認識させてロックを外すとかですかね。
4.降りる駅ごとに車両を分ける
混雑している電車の中で困るのが降りたい駅に着いたのに降りるドアにたどり着くまでに人の壁によって阻まれている状況です。
降りまーすなどと言ってどいてもらってなんとか降りますが、どいてくれる方にも迷惑をかけていますし、自分がどく側になっても一度車両から降りてまでどくのも少々面倒です。
そこで、車両ごと降りる駅を指定するという方法です。
例えば1号車は新宿駅で降りるお客様専用車両、2号車は渋谷駅で降りるお客様専用車両、と言った具合です。
そうすれば降りる駅に到着するまでに人が車両内で動くことはそうありませんし、降りる駅はみんな一緒ですから人を押しのける人も減るでしょう。
5.通勤通学ラッシュ時に限り座席をなくした車両を導入
座席をなくせる車両は数年前に見かけましたが現在はホームドアの設置により廃止されたみたいですね。
車両のドアの数が通常のものより少ないらしく、ホームドアのドアの数と座席なし車両がマッチしないという理由だそうです。
今では一部の路線でしか使われていないようです。
座席を必要としている方もいるのですべての車両で座席をなくすことはよろしくないので女性専用車両のようにこれも特定の車両でなくすという形にすれば良いのではないのでしょうか。
6.車両ごとの混雑状況をリアルタイムで観察、報告
車両内カメラや、車両内の混雑状況を模式的に表した画面を駅のホーム内に設置する、そして空いている車両へ優先的に乗車させることで極端に混雑する車両を生み出さずに電車全体での混雑を平均化させる。
先程のランキングで示したように最も混雑している電車でも平均すれば混雑率200%程度になります。200%程度と言っても相当な混雑具合ですが、局所的に更に混雑しているところよりはマシかもしれません。
まとめ
現在の電車の混雑具合の状況から、何かしらの改善策を打たないと厳しいという認識をしたところで、様々な対策を考えてみました。
今回挙げたのは鉄道会社側が行える対策を中心に提案という形で述べてみましたが個人ベースでできることもたくさんあります。
何より譲り合いの精神を持ってお互いが嫌な気持ちを持たないように意識することが何よりだとは思います。
協力して朝早い通勤通学の時間をできるだけ快適に過ごすことができたらいいですね。
他にも思いついた方がいたら是非コメントなどに残してください。
それではまた。